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緑雨警語の「半文銭」から 村野克明

2021/03/01 (Mon) 23:05:32

 冨山房百科文庫「緑雨警語」をその後、読み進めてはいるが、ほんとに、わからない。「理解した」という感覚にならない。

 が、それはともかく、粕谷発行人の「酒友」連載に触発された、という意味で、以下、「太平洋」という週刊新聞に斎藤緑雨が明治35年(1902年)2~8月に連載した警語集の「半文銭」の中から、一件のみ、まるまる、引用する。読みやすくするため( )を附し、分かち書きとした。

―― 血といひ、汗といひ、或(ある)時は涙といふ。これを以て誠意を表し、熱心を表し、或時は真情を表すとなせるは、もと夷狄(いてき)の発明也(なり)、舶来式也。

 言霊(ことたま)のさきはふ(幸はふ=活発な)我邦(わがくに)の文学は、かかる迂遠の顔料に由(よ)りて、まさきく(ま幸く=幸いに)の光彩を今に放てるにあらず。

 隆昌を極めたりときこゆる徳川文学の如き、更に分(わか)たば江戸文学の如き、其(その)生粋を洗へば茶と酒となり。

 以上は、「緑雨警語」186頁から。

 ご覧の通り、つまるところ、<茶と酒>、です。

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