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花筏 - 粕谷隆夫

2024/04/19 (Fri) 07:09:07

 「ゆっくり勉強する時間がほしいなあ、ほんとうに。ただの勉強がしたい」。この気持ちは天道氏の気持ちに重なっているのでしょう。


 「日本中、桜に振り回されるわね~」と愚妻がつぶやく。「桜の見ごろはあっと言う間に終わるなぁ」と小生。ここに化学を専門にしている娘が偶然来ていたのが興ざめである。

 「ソメイヨシノは栽培品種。接ぎ木で日本中に広がったクローン桜よ。日本全国で同じDNA型遺伝子を持っている。だから一斉に咲き、一斉に散るのよ」。面白くない奴。

Re: 歳月 - 粕谷隆夫

2024/04/19 (Fri) 08:35:31

 書庫の横に資料室があり、気持ちが震度6以上に動かされた記事がアルバムのように残っています。「2009年3月か。え~、あれからもう15年もたったのか。人生は短い」。

 私が中学生のとき、親父が講談社の「吉川英治全集」の配本が始まったので購入してくれた。今は『三国志』3巻のみ残っています。古本屋を介して般若湯に変わったのだろう。それでも『新・平家物語』の最後の場面の杉本健吉の挿絵は鮮明に記憶しています。

 戦火をくぐり抜けた日本人が至る所にいて、当時は花見に涙する人も、今思うと記憶の隅に残っています。

 歳月を感じますが、司馬さんも『歳月』という小説を書いていたが、あれは誰が主人公だったか?

Re: 羊ヶ丘 - 粕谷隆夫

2024/04/20 (Sat) 07:56:16

 書庫の整理が一段落し、資料室を・・・と思ったら、「こりゃ、1年はかかるなぁ~」の感覚。

 土曜日なのにゾロゾロ出勤している。ドライバーたちはトラックの洗車。「休日だぞ。朝風呂に浸かってビールを楽しめよ」と言うと、「いやいや、洗車手当5,000円もらっていますから」ときたもんだ。こりゃ、昼飯の定食代いくら渡せばいいのかな。何人いるんだ?

 資料室に戻り、一番上の棚の箱(ボロボロ)を降ろしたら、数枚の写真がヒラヒラ。その中の一枚を見たら、ビールが呑みたくなりました。夏雲のもと小林君が、「こんなに広いのか!」。

 「粕谷の野郎、札幌に行って、ひとりで寂しがっているだろう」と高校の仲間が、わざわざ来道してくれましたね。写真を撮ってくれたのが、佐々木君。吉澤編集長と峯雲先生の計5名でした。


Re: 〈桜の解体〉と〈虹の解体〉 - 天道公平

2024/04/22 (Mon) 23:14:22

ひかるさんの言葉に対する粕谷大人の反応は、ニュートンに対するキーツの反応に似ている。
·····と書いただけで、ひかるさんには通じるだろうと思うが、果たして粕谷大人に通じるかどうか?分からなかったら、ひかるさんに訊いてみてください。

Re: しかし知らぬことばかりなり - 粕谷隆夫

2024/04/24 (Wed) 08:32:58

 ロマン派のジョン・キーツは名前のみ憶えています。いわんや、リチャード・ドーキンスはまったく知りませんでした。「虹の解体」ですか。

 アンドレ・モロワ「バイロン伝」(角川文庫)を再読したくなりましたが、書庫に残っているかな?

Re: ありましたね - 粕谷隆夫

2024/04/24 (Wed) 09:20:32

 カバーは「バイロン」。ジュリコー筆。

 昭和四十三年十一月十日再販発行。訳者は大野俊一氏。明治三六年(1903年)東京に生まれる。もうお亡くなりになりましたか。

 昭和43年11月ですか。小生16歳の秋です。忍岡高校2年生のとき。

Re: 虹の解体 - 天道公平

2024/04/24 (Wed) 22:58:43

リチャード・ドーキンスの『虹の解体』(福岡伸一訳、早川書房)を読んだことがない人のために説明を加えておく。

タイトルの『虹の解体』は、ジョン・キーツの詩に由来する。キーツはニュートンが嫌いであった。なぜなら、キーツは、ニュートンこそが虹の持つ詩的なものをすべて破壊したと考えたからである。虹を物理学的に解体し、光のスペクトルとして説明してしまったことが、キーツのお気に召さなかったのである。

こうしたキーツの態度に対し断固として反対するために、ドーキンスはこの本を書いた。虹を解体することによって得られた新たな知見こそが、本当の「詩性」の源となるべきものであることを主張しようとした。その目的は充分に達成されていると私は思う。

この本の「第10章 遺伝子版死者の書」の末尾にあるドーキンスの文章を引用しておこう。(適宜行間を空ける)

「(······)、DNA とは、自分たちの祖先たちが生き抜いてきた世界についての暗号化された記述である。なんと心ときめく考え方ではあるまいか?

我々はアフリカ鮮新世をデジタル記録した図書館であり、さらにはデボン紀の海のデジタル記録でさえある。古き時代からの知恵を詰め込んだ、歩く宝物庫なのだ。

そして一生涯をかけてこの太古の図書館を読むことに費やし、しかしなおそのすべてを知ることなく死ぬのである。」

このドーキンスの文章に私は詩情を感じる。自分の体内に備わっている太古からの貴重な蔵書を是非読みたいという欲望に駆り立てられる。〈歩く宝物庫〉としての自覚がない人に詩人になる資格があるのだろうか?

Re: 早川書房ですか? - 粕谷隆夫

2024/04/25 (Thu) 08:51:38

 早川書房の編集部にも異才の方がいますね。

Re: 早川書房です - 天道公平

2024/04/28 (Sun) 12:29:15

問題∶早川書房から刊行された以下の書物の共通点は何か?
(刊行順に並べようかと思ったが、手間がかかるのでやめておく。順不同。)

(イ)リチャード・ドーキンス『虹の解体』
(ロ)ピーター・アトキンス『ガリレオの指』
(ハ)サム・キーン『スプーンと元素周期表』
(ニ)フィリップ・ボール『かたち』
(ホ)アミール・アクゼル『フーコーの振り子』
(ヘ)ジェニファー・アッカーマン『かぜの科学』
(ト)ニール・シュービン『あなたのなかの宇宙』
(チ)トム・クラインズ『太陽を作った少年』
(リ)マット・リドレー『進化は万能である』
(ヌ)カール・ジンマー『水辺で起きた大進化』
(ル)ダニエル・リーバーマン『人体600万年史』
(ヲ)アントニオ・ダマシオ『自己が心にやってくる』
(ワ)デイヴィッド・イーグルマン『意識は傍観者である』
(カ)ランドール・マンロー『ホワット・イフ?』

すべて翻訳書であるとか、すべてノンフィクションであるとか、ポピュラー・サイエンスの本であるとかは不正解とする。正解発表は後日。

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